こんにちは、ロジウムの中川です。
NPOにとってIT投資は決してばかにならない金額だと思います。そのためITベンダー(外注業者)とはうまく付き合っていくことが重要です。
そんな中、今回はよくやってしまう3つの失敗を集めました。
ITベンダーに無理を言っていませんか?
「そんなことあるわけない」と思われるかもしれませんが、意外とあります。発注者と受注者という関係と盾に取り、相手に無理を言っていることはないでしょうか。
NPOとITベンダーは民法上では契約に則った関係、発注者と受注者という関係になります。語弊を恐れずに言えば契約、お金で結ばれた関係です。
一般的に発注者より受注者の方が立場が弱いです。もしかすると団体が少々無理を言っても受け入れてくれるかもしれません。でもそれでITベンダーのモチベーションが上がるでしょうか?彼らも人間です。それが結局、成果に跳ね返ってくるのであれば誰も幸せにならないですよね。もちろん長続きもしないでしょう。
NPOとITベンダーは同時に同じ目的を有する同士でもあるはずです。団体が抱える何らかの課題の解決をサポートしてくれるのがITベンダーのはずです。同じ方向を向いて、同じ問題意識を持って頑張っている仲間のはずです。そのことを忘れないでください。
(もし現在お付き合いのあるITベンダーが上記のように思えないのであれば、少し考えなおした方が良いかもしれません。。)
ITベンダーに丸投げしていませんか?
「ITのことはわからないから」と言って、相手任せにしていることはないでしょうか。
確かにITベンダー任せにしてしまえば非常に楽です。「お金を払っているのはこちらなんだから、あとはITベンダーの仕事だろ」と言いたくなる気持ちはわかります。しかしそれでは目的の達成は困難でしょう。
どのような場合でも団体には団体の役割があります。
例えば、
- 目的、やりたいことを説明する
- 業務を説明する
- 途中経過を見て、当初の目的から外れていないか確認する
- 出来上がったシステムを検証する
といったことは大抵の場合、団体の役割になります。(ITベンダーが肩代わりすることはできないですよね?)
団体とITベンダーそれぞれが自分の役割をきちんとこなして初めて目的の達成が見えてきます。団体も「ITのことはわからないから」と他人事のように考えず、積極的に関わっていくようにすることが大事なのです。
ITベンダーに理念の押しつけをしていませんか?
これもありがちな失敗ですね。
「うちの団体はこんなに素晴らしいことをしているのだから、ITベンダーは協力して当然だ!」と言わんばかりの担当者をたまに見かけます。
企業はNPOと違って営利目的です。どれだけ素晴らしい活動を支援できるとしても、どれだけ「素晴らしい活動なんだ!」と説明・ごり押しされても、利益がないと企業がNPOと取引をする理由がありません。
ここでいう利益とは金銭だけとは限りません。CSRの活動であったり、他の目的と合致するためにNPOと取引をするということはあると思います。
NPOと企業が取引をする場合、企業にも利益がないといけないわけです。当たり前ですが。
NPOには思いの強い方が多く、つい思いが先行してしまうことがあるようですのでご注意ください。
何だかITベンダーを擁護するような内容になってしまいましたが、大抵のNPOはITベンダーとうまくお付き合いをされていると思います。反面教師としてお読みいただければ幸いです^^