2019年8月6日、ついにWinAutomationの新バージョンv9がリリースされました。

AIとの連携など新機能が盛りだくさんです!

 

New Features

では早速新しく追加された機能についてみていきます。

1. Terminal Emulation

ターミナルソフトを操作できるようになりました。

Terminal Emulation

 

これでメインフレームなども自動化の対象にできますね。

 

2. Technology Partners

今回、WinAutomationの提供元であるSoftomotive社と以下の2社が提携を結び、サービス連携ができるようになりました。

  • Capture Fast
  • CyberArk

Capture FastはAIの機能を使って非定型のデジタルドキュメントから定型データを取り出すことのできるクラウドベースのサービスを提供しています。例えばフォーマットの定まっていない請求書からデータを抽出する、といったことができるわけです。

CaptureFast

 

専用のアクションを使えばCaptureFastにファイルをアップロード、結果を取得することができます。

 

CyberArkは機密情報を管理できるサービスを提供しています。

例えばパスワードやカード情報といった機密情報をセキュアなCyberArkに保存しておき、必要な時だけWinAutomationで取り出して使うことができます。

CyberArk

 

 

3. Cryptographic Actions

テキスト情報を暗号化、ハッシュ化することができるアクションが追加されました。

Crypthographic

 

これまではスクリプト等で暗号化する必要があったのですが、アクションで簡単にできるのは嬉しいですね。

 

4. Cognitive capabilities

これが今回の目玉ではないでしょうか。コグニティブ技術(≒AI)との連携機能がデフォルトで搭載されました。

Google、IBM Watson、MicrosoftのAPIと連携することができます。

Cognitive

 

これにより翻訳、顔認識、テキスト解析、OCRなど多くのコグニティブ技術が簡単に使用することができるようになりました。

これまでの定型データしか扱えなかったRPAとは一線を画していると言えるでしょう。

 

5. Python Scripting

これまでもVBSctiptやJavascriptなど他の言語との連携機能があったのですが、今回Pyhonが追加されました。

Pythonと言えば、そうAI技術で有名な「機械学習」ですよね。

つまりGoogle、IBM、Microsoftの既存のAI技術との連携だけでなく、Pythonで自前で構築したAI技術とも連携できてしますのです!

Python

 

 

6. Reccuring Schedules

これまでのReccuring Scheduleの機能は開始・終了日時を設定することができず、設定したとたんにスケジューリングが始まりました。

今回、スケジュールの開始・終了日時を設定できるようになったことで、実行予約のような使い方ができるようになり地味に使い勝手が向上しました。

ReccuringSchedules

 

 

7. New Triggers

WinAutomationは元々トリガー機能が豊富だったのですが、さらに3つ追加されました。

  • Exchange Mail Monitor Trigger
  • Performance Counter Trigger
  • Database Monitor Triggers

Exhange Mail Monitor Trigger

元々あるMail Monitor Triggerとの違いは、ずばりIMAPでなくても良いということです。

受信メールサーバにIMAPを使っていない場合、Mail Monitor Triggerを使うことができなかったのですが、このトリガーでその問題が克服されました。

ExchangeMailTrigger

 

Performance Counter Trigger

このトリガーが追加されたことにより、プロセスを稼働させているPCの(CPU、メモリなどの)パフォーマンスを見ながらプロセスの制御ができるようになりました。

Performance

 

複数のプロセスを稼働させる場合、このトリガーはありがたいですね。

 

Database Monitor Triggers

データベースに対する以下の5種類の操作を検知することができます。

  • Insert
  • Update
  • Delete
  • Alter
  • Drop

 

DatabaseTrigger

 

この機能はうまく使えば非常に強力です。

例えば顧客管理システムに担当者がリードの情報を入れたら、それをトリガーに自動的にリードの情報をインターネットから検索させる、何てこともできるようになります。

 

8. Multitasker across the machine

これまで同時実行制御機能として同じプロセスを同時に実行させる数などを管理することができましたが、異なるプロセスの同実行制御ができませんでした。

しかし今回、同一PC上で異なるプロセスの同時実行制御ができるようになりました。

Multitasker

 

これも地味ながらあると嬉しい機能です。

メールトリガーなどを設定しているPCの場合、いつメールが届いてプロセスが動き出すか分かりません。

となるとそのPCでは他のプロセスを実行しづらくなります。

そんな時はこの機能を使えば複数プロセスが起動しないようにできるため、気にする必要がなくなるわけです。

 

その他の新機能、改善点はこちら。ProcessRobotについてはこちら

 

他にも強化された機能が多くあります。まずは無料版から試してみて下さい!

 

よくある質問

Q. 今回からエディションが1つになったのですか?

A. はい、以前まで3つあったエディションは1つになりました。

  Softomotive社によると「少なくとも近い将来、別のエディションを出す予定はない」ということです。

  ※2つになるとお知らせしていた方には誠に申し訳ございません。

 

Q. 今回から買い切り版ではなくなったのですか?

A. はい、年単位のサブスクリプション契約に変わりました。

  最低契約期間は3年です。

<追記>最低契約期間は1年に変更されました。

 

Q. もし3年未満の契約を解除した場合、どうなりますか?

A. 利用期間が3年に満たない場合でも、3年分の利用料をお支払いいただく必要があります。

<追記>「3年」を「1年」に置き換えてお読みください。

 

Q. 古いバージョンのまま使い続けることはできますか?

A. 可能です。後で新バージョンに切り替えることも可能です。

  ただし古いバージョンのインストーラはダウンロードできませんのでご注意ください。

 

Q. 最低契約期間が3年ということだが、まとめて一括で支払うこと可能ですか?

A. 可能です。一括支払い、1年ごとに支払いのどちらも可能です。

<追記>最低契約期間は1年に変更されました。

 

Q. v8の有効なSAPを持っているが、アップグレードは無料で可能ですか?

A. はい、無料でアップグレードできます。

  ただしv9にアップグレードした場合、v8までの永続ライセンスからサブスクリプションライセンスに変更になります。

  そのため、SAPの有効期限が切れた段階でサブスクリプションのフィーをお支払いいただく必要が出てきます。

 (初年度のみ499USD/年です)

 

Q. Runtime Tokenはv9でも使えますか?

A. はい、使えます。金額は499USD/年です。

   

 

※随時、追加していきます。